1.からっ风のブルース
作词:冈本おさみ
作曲:吉田拓郎
とてもすてきだ きみ
暗闇をさがそう
でなけりゃ安いベッドで
そしてキスして游ぼう
それから あれも
からっ风が吹いてゆく
からっ风が吹いてゆく
冷えちゃできない 男と女
じっとこうして じっと
待つことに惯れよう
なんにも起らずに
今日が终わってしまったら
爆発しそうだから
からっ风が吹いてゆく
からっ风が吹いてゆく
ただじゃすまない 男と女
つかのまの梦だ きみは
强く抱いてはなさないで
それでもまだとどかない
とどいてはくれない
もういちど抱いて
からっ风が吹いてゆく
からっ风が吹いてゆく
ひとつにゃなれない 男と女
2.伽草子
作词:白石ありす
作曲:吉田拓郎
雨もふりあきて
风もやんだようだね
つい今しがたまで
ドンチャン骚いでた街が
ひっそりかんと
ひざを正してさ
静かだねー 静かだねー
梦でも食べながら
もう少し 起きてようよ
君も少しは
お酒を饮んだらいいさ
おぼえたての歌を
呗ってほしい夜だ
スプーンもお皿も
耳をすましてさ
ああいいネー ああいいネー
泣き出しそうな声で
もう少しいきますか
云が飞ばされて
月がぽっかりひとり言
こんな空は昔
ほうきに乘った
魔法使いのものだったよと
悲しい颜してさ
君の绘本を 闭じてしまおう
もう少し幸せに
幸せになろうよ
3.苍い夏
作词:冈本おさみ
作曲:吉田拓郎
浜日伞 ゆらゆら
すらりとのびた 长い脚
苍い夏が 驱けてゆく
ぼくは昼寝を口实に
泳げないのを幸いに
女の子って やっぱりいいな
裸の子 じゃぶじゃぶ
おちんちんさえかわいくて
苍い夏が はしゃいでる
きみは夏みかん剥きながら
早く子供が欲しいなぁ
わざと言って 溜息ひとつ
孟兰盆会(うらぼんえ)ちらちら
灯笼流し 水明り
苍い夏に 祈りあり
いつか亡びる この海が
肌をじりじり こがすので
今夜きっと寝つかれぬでしょう
老夫妇 はらはら
すごした日々が朽(く)ちてゆく
苍い夏に淋しさあり
ぼくは平凡な爱妻家
もうなにも考えまい
爱することのわずらわしささえ
4.风邪
作词:吉田拓郎
作曲:吉田拓郎
何もかもが なんでこんなに
うっとおしいんだろう
人とあってても 话すことさえ
ああ ああ おっくうだ
考えるということから
逃げ出したくてしかたない
步いてみようと思っても
身体は自由を失って
なんにもしたくないんだと
きざなせりふが またひとつ ああ ああ
これも风邪のせいならいいんだけどさ
仆はどこの谁なんだろう
みそっかすになっちゃった
あれが空かい 青空なんか ああ ああ 见えないよ
广岛よりも东京が好きなんだよと言ったっけ
残した言叶が消えてゆく
灰色の空に同化して
何も残らないんだと
はいたせりふが またひとつ ああ ああ
これも风邪のせいならいいんだけどさ
5.长い雨の后に
作词:吉田拓郎
作曲:吉田拓郎
もう 何も言わなくていいよ
言叶は信じられないものだけど
君の言叶は仆のものだよ
爱にまどわされすぎた君は
もう何も言わなくていいよ
いつも君は仆だけの中にいる
まもらせておくれ君を
闻こえるかい 仆の声が
冷たい冰を ひとつかじると
君のあたたかさがわかる
目がさめて ふと思う
きのうまでの 人生を
悲しみを 水とともに
饮みこんで 笑颜になる
明日よりは 今日を见つめ
时计だけが 先をいそぐ
妻がみえる 彼女もまた
伤ついた 小鸟
泪もかれ 言叶だけが
むなしく 爱を语る
仆のそばに 妻がすわる
伤だらけの 心ひらき
长い雨はもうすぐ终る
仆たちは肩をよせる
6.春の风が吹いていたら
吉田拓郎・よしだけいこ
作词:伊庭启子
作曲:伊庭启子
ひとりで空を见ていたら
やさしい风につつまれた
春の野原の菜の花を
あなたにつんであげたいの
雨だれの音きいてたら
なぜか乐しくなってくる
雨のしずくに青空が
うつって云が摇れている
明るい朝の光より
ゆうやけ云の色がすき
空ゆく鸟に身をかえて
ゆうやけおっていきたいの
谁かがならす 草笛が
春风にのり 吹きわたる
どこかで泣いて いる人の
心にきっととどくよう
7.暑中见舞い
作词:冈本おさみ
作曲:吉田拓郎
こんなに远くの海に来ています
こんなに远くの海に来ています
彼女は鼻の头まで皮が剥けて
おまけに化妆もしてないけど
とってもよく笑うんです
暑中御见舞申し上げます
暑中御见舞申し上げます
君と幸子さんも元气ですか
爱するところはきみのアパートですか
公园はみょうに薄暗く秘密めいてて
おまけに谁かにどこかで见られてるみたいでいやですね
暑中御见舞申し上げます
暑中御见舞申し上げます
阴口言ってる人もいるでしょうね
长い休暇をとりました
休んでいると落着かないってのは
知らぬうちに病んでるんですね
もっときれいになりたいんです
暑中御见舞申し上げます
暑中御见舞申し上げます
子供のように笑えないけれど
なにも考えず 驱けて 叫んで それから跳んで
なにも考えず なにも考えず
きれいに笑っていたいんです
暑中御见舞申し上げます
暑中御见舞申し上げます
8.ビートルズが教えてくれた
作词:冈本おさみ
作曲:吉田拓郎
发と髭をのばして ボロを着ることは简单だ
うじうじと吹き溜りのスナックで
腕を组みながら
考え深そうな颜をするのも乐にできる
日阴ばかりを好んでいては
いじけてしまうんだぜ
もっと阳气であっていいんじゃないか
もっと阳气でもいいんじゃないか
勋章を与えてくれるなら
女王陛下からもらってしまおう
女王陛下はいい女だから
つきあってみたいと思う
それも自由だとビートルズは教えてくれた
くれるものはもらってしまえ
欲しいものはものにしたい
その代わり舍てるのも胜手さ
もらうも舍てるも胜手さ
ビートルズが教えてくれた
ビートルズが教えてくれた
ビートルズが
人が幸せになるのを
批判する权利は谁にもない
みんな 幸せになっていいんだ
人に迷惑さえかけなければね
ビートルズが教えてくれた
ビートルズが教えてくれた
ビートルズが
ビートルズが教えてくれた
ビートルズが教えてくれた
ビートルズが
9.制服
作词:冈本おさみ
作曲:吉田拓郎
ラッシュ・アワーが疲れを吐き出してる
人の多さまでがものめずらしげに见えて
东京驿地下道の人ごみの中
ひと群れの制服の娘たちがいる
真新しいスーツ・ケースを提げて
集团就职で今着いたらしい
妙に腰の低い男が先头にたって
何とか会社の旗など振りまわしている
家を出る前の晚は赤饭など食べて
家族揃って泣き笑いしたのかい
里心だけはまだ田舎の家に置き
それでも家を出てくる魅力に负けて
どうですか东京って奴に会ってみて
とうですか东京って奴の御挨拶の仕方は
みんな押し默ったままのこの人ごみは
そうこれが都会って奴の御挨拶の仕方なんだよ
初めから都会に出ていかなければ
いつまでも都会でなくてすんだのに
きれいに暮らしてゆけるところは
どこか他のところのような气もするよ
今はまだ惊いていることだけですむけれど
もうすぐ判るさ惊かなくてすむさ
驱け引きのうまい男ばかり出世して
きれいな腹の男はもう拗ねてしまってる
これからきみは日曜日だけを待つんだね
悲しみの呗がなぜ街に流れるかも判ってきて
使うのに容易く稼ぐのに辛い
そんな给料の苦さも知ってしまうんだろうね
今度きみが故乡に归ってゆくまでには
亲に语れない秘密のひとつやふたつは
できてしまって嘘もついてしまうんだね
骗された男のことはきっと话さないだろうね
ぼくはこれから大阪へ行くところ
いちばんきれいだった女の子の颜など思い出し
制服が人ごみの中に消えてゆくのを
振りかえりながらぼくは见送っている
10.话してはいけない
11.夕立ち
作词:冈本おさみ
作曲:吉田拓郎
きみと これから暮らそうって
今 言おうとしてるぼくは
どんなふうに切りだそうか
まだ ためらって ためらっている
日照りの街の吃茶店
君は颊をへこませ
クリーム・ソーダを ごくりごくり
燃えるようにきみを抱きたいんだ
そのあと 凉しくならない
夏に 夏に 夏に 夏に
奇妙に静かで 冷房の风
さあ言って しまおう すぐに
声を 声をひそめないと
谁かに听かれそうだ
骚がしいぼくの心と
あどけないきみの颜は いつも
いつもの笑い 笑い
描いてきたきみの裸 破いて
残らずたいらげたいんだ
夏に 夏に 夏に 夏に
夕立ちさえ驱け足でくれば
夕立ちさえ驱け足でくれば
きみに きみに きみに きみに
たった一言 言ってしまえば
たった一言 言ってしまえば
きみに きみに きみに きみに
夕立ちすぎ カラリと晴れれば
君はとなりで眠ってくれるよね
夏に 夏に 夏に 夏に
12.新しい朝(あした)
作词:吉田拓郎
作曲:吉田拓郎
仆等の事を知らない人も
仆等の声に耳をすましてる
ホラ ごらんよ かたくなに
口を闭ざしていた 君
仆等の声は自由な小鸟
云と一绪に 飞んで行くのさ
ホラ 明日が呼んでるよ
颜を上げてごらんよ 君
今は泪をふいて
步く事から始めよう
仆等が去ったあとには
小さな广场が又ひとつ生まれるさ
仆等の足音だけを
今は信じて生きよう
广场と广场を结ぶ
小さな道が又ひとつ生まれるさ
仆の肩をかそう
步き疲れた君に
新しい夜明けが来る
小鸟たちがはばたくさ
古いカラを突き破り
今こそ呗おう 自由だよ 夜明けだよ
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